引きの力 パティ・ハロック
Pull by Patti Hallock
風景写真を使って、変化の本質、はっきりと先が見えないことへの不満、可能性へのわずかな気配、そして希望を見つけ出すことを表現した。
よく同じ夢をみることがあり、その夢では、夜、車を運転していたのだがヘッドライトがついていない。行く先を照らす街路灯も無く、暗闇の中を運転している。人生が変わるような難しい決断をするようなとき先行きは不透明で、感情の激流が弱くなり流れるようになると舵取りが難しくなる。望むことへの感情が抑えられたり、邪魔をされたりすることがある。このような障壁や欲求不満、強い願望により前へ引っ張りだされる。
行く道のどこかで、引きの力がゆっくりとなり、反対側の映像を垣間みることができる。それは、大きくなったり、時には消えたり、またある時は、何でも可能なような大きく広い風景を開いてくれる。
写真は、私のキャリアの中で撮影した個人的なものだが、同時に、ほかのプロジェクトと同じように我々が共有する経験に当てはまる。作品は、自分自身に仕事のことを語りかけることが、あなたたちにお話しする物語ではないという進歩を現している。
パティ・ハロックはコロラド州デンバー在住の作家。
(翻訳 山田晃弘)