レンズの欲望を通して クリス・サンフォード
Through the Lens of Desire by Kris Sanford
花柄のドレス
ネックレス
スプーンのように
タバコ
ラケット
折りたたみの椅子
ポルカドット模様
庭
結びつき
ブーツ
指導者
レイ
よくお似合い
水着
フェンス
帽子
関係性が–それが現実であれ想像であれ–この作品の中核を成しています。大人になり、同性愛者となった自分は、自分を含む何か歴史が語ってくれるものを探しました。自分の家族の歴史の中で、私自身の恋愛関係のようなカップルはいません。そのことが、そんなカップルがあることを考えさせないのです。
「欲望のレンズを通して」は1920年代から1950年代のスナップ写真を使った物語的に制作しました。その時代のその土地特有の写真は、私的な記念のようなもので、さりげない親密さが表現され、本物の物語のように思えます。現代の傍観者として観ると、それが個人的な瞬間であり、公にされるようなものではないことが分かります。男性が一緒にいる写真、女性が一緒にいる写真を意図的に選び、同性愛的な過去を造り出しました。T私は、細かい接点や撮影された人たちの空間の間にとても興味がわきました。それぞれのジェスチャーや気を取られている様に物語があり、そしてそれらが私自身の欲望や経験を映しだしているのです。
このプロジェクトは、古い写真を現代の視点で再考察することでセクシャリティと関係性を繊細な形で表現しています。写真は、フィクションであり、それは私の夢を過去にあった瞬間に投影したものです。
クリス・サンフォードはミシガン州マウントプレぜント在住の作家。
(翻訳 山田晃弘)