リバイアサン モーガン・アシュコム

Leviathan by Morgan Ashcom

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10代の頃、私は早く大きくなって自分が暮らしていた農場から出たくてたまらなかった。友だちと一緒に、ほとんどお金も持たずに行き当たりばったりで都会や町に出かけては、車の中で寝たり、知らない人の家の床で寝たり、皆で金を出し合ってホテルに泊まったりした。そういう経験がずっと自分のなかに残っていて、それを理解したいという願望が何年も経ってから、自分をそうした逃避生活――あるいはその正確な類似物――へと引き戻し、写真を撮ることへとつながっていった。

「リバイアサン」のシリーズはアパラチア山脈の奥地にあるコミューンでの、方向感覚喪失 の体験を追いかけたものだ。あるとき気づくと、少年時代を過ごした農場が、時空を越えて再現したかのような場所に自分がいた。そこでは、さまざまなものがそれ自体の正体を少し変えた形で存在しているように見え、私はそれを手引きに、自分のいる場所についてのしかるべき知識から一歩離れたところに身を置いた。写真に現れた水に関するテーマを追いかけながら、私は逃避や、海にある未知なるものとの対決の物語を思い起こした。捕鯨船ピークォド号に乗ってニューヨークを出て行ったイシュメイル、神の意思にそむいて地の果てタルシシュに向かう船に乗るヨナ……。時として、別々の文化や地理に属する場所がつながっていることがある。このつながりは表面からは見えないし、その意味も曖昧だ。ここオハイオ州の山奥にそびえるアパラチア山脈もまた、ネイティブ・アメリカンの言葉で「大いなる海」を意味する「アパラ」からその名がつけられている。「リバイアサン」は、これらの世界が重なり合うところの物語を表現したものだといえる。



モーガン・アシュコムはニューヨーク市クイーンズ、アメリカ在住の写真家

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