世界の目覚めを夢見たとき イベット・モナハン
The Time of Dreaming the World Awake by Yvette Monahan
山の陰に
ティーピー
水場
ギャラマス渓谷近く
ネビアスの迷路
ビュガラッシュ山
道の終わり
後ろ姿
長老
モンセギュールへの道
モンセギュール
サン・トマ鉱泉
イモムシ
アルペイオス
震える岩
眠れる巨人
創始者
水の精
神の谷
ハヤブサ
私がその場所に引き寄せられたのは、「魔法」の山、ビュガラッシュ山の物語がきっかけでした。ビュガラッシュは、世界が2012年12月21日に終わりを迎えるという古代マヤ文明の預言と関係があります。この預言によれば、この日を境に人類にとって新しい時代、新しい崇高な未来が始まるというのです。ブガラッシュはこの現代のアルカディアの最初の拠点となるとされたのです。
ビュガラッシュ山周辺の風景には明らかなパワーが感じられ、私は憑かれたように2012年の1年間、現地にたびたび足を運んで撮影を続けました。新たな理想郷の到来という考えには可能性が感じられ、惹かれるものがありました。視覚的なリアリティを超越した、前兆に満ちた寓話的な風景が生まれるという気がしたのです。
風景のなかにある捉えがたいものを捉えるため、私は直感を頼りに、自分の心が動いたときにだけ人間や場所を撮影しました。こうした視覚的探求の方法によって、この場所の実存的な性格を理解しようとしたのです。
その年の12月には、当然のことながら何も起きませんでした。にもかかわらず、私は自分が牧歌的な世界の可能性を信じたことには重要な意味があったと思っています――たとえそれが自分の心のなかだけに存在するものだったとしても。
イベット・モナハンはダブリン、アイルランド在住の写真家