そして私はいなくなった



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無題



失くしたもの



微風



あいだの空間



浮く


無題



影絵



そして私はいなくなった、その２



あなた



群衆



無題



海



ひとりぼっち



観覧車



あいだの空間、パート２



無題



待つ



そして私はいなくなった、その３

ロサンゼルスで子供時代を過ごした私は、いつも目立たないものに惹かれていました。物と物の間の空間とか、物に入ったひびとか、地面や壁で影が踊る様子とか……。たとえば家の窓を見ても、次の瞬間には窓についた指紋に目が引き寄せられてしまうという具合です。やがて私は、まわりの物を見る見方と同じように写真を撮るようになり、そうして撮った写真をまとめたのが「失くした物／見つけた空間」の作品群です。さまざまな場所や瞬間、そして物たちが――まるでかつての姿の痕跡のように――私につきまとってくる、それをそのままとらえたい。一枚の葉っぱや一切れの雲のようにちっぽけなものについての、シンプルで、幽霊のようにかすかな物語を語りたい。この作品群は、私を写真への愛に駆り立てたものであり、いまも常に撮影したいと考えているものにほかなりません。このプロジェクトに終わりはありません。私が自分のカメラを持ち、それを使う意志をもちつづけているかぎり、私が対象を見たり、認識する仕方は変わらないからです。



カーラ・ハーマンはカリフォルニア州ロサンゼルス、アメリカ在住の写真家

カーラ・ハーマン　ウェブサイト