BRICとEXODUS マーカス・リオン
BRIC and EXODUS by Marcus Lyon
BRIC I - サンタテレサ、リオデジャネイロ (2008)
BRIC II - サンパウロ、シティーセンター (2008)
BRIC III - ユーゴ−ザパンドニエ、モスクワ (2008)
BRIC IV - ガトコパーワディ、ムンバイ、インド (2008)
BRIC V - CBD 上海、中国 (2009)
BRIC VI - カンバラヒル、ムンバイ、インド (2010)
BRIC VII - 重慶、中国 (2010)
EXODUS I - ダマスカス、シリア (2009)
EXODUS II - ドバイ、アラブ首長国連合 (2010)
EXODUS III - ロンドン、英国 (2010)
EXODUS IV - 香港、中国 (2010)
EXODUS V - 上海浦東、中国 (2010)
EXODUS VI - 西博寮海峽、南シナ海 (2011)
EXODUS VII - ティンシャックシティー、ケープフラッツ、南アフリカ (2011)
EXODUS VIII - ケイヤリーシャ、ケープタウン (2011)
21世紀の初頭、分水界が交差し、世界中では地球上でマジョリティーである地方の住民が、都市の新たな居住者となる現象が顕著となってきました。この大衆が都市部へと向かう傾向は、これからの40年で世界の都市における人口は倍になると考えられています。発展途上の国々の都市で、その増加率の95%を占めると言われています。これらは、BRIC経済圏の「メガ」都市で、ブラジル、ロシア、インドと中国の巨大都市です。高い賃金とよりよい暮らしを求める地方の労働者を魅きけていますが、増大する人口と限られた物理的空間の微妙なバランスが、この大国の人間の状態に影響をもたらすでしょう。この都市空間の進化が今日の世界経済を支配するようになりました。どのように考えても、これら新興成長市場国のメガ都市が、今の時代の人類の環境を定義することとなるでしょう。実際、それらは人類の能力、商品とサービスを世界中に飛躍的に流通させることなり、今まであった基本的な共通アイデンティティーから私たちを切り離します。その代わり、経済や地政学の違いは大きくなり、この動きは止まることなく、現実とデジタル的な資産の増加が個人の力に影響を与え、国家と企業が世論と活動や環境を制御します。「BRICS and EXODUS」は、昨今の世界に影響を与える主要なテーマを広範囲に表現することで、現代社会が直面する最も大きな問題を提起しています。
マーカス・リオンは英国ロンドン在住の写真家。
(翻訳:山田晃弘)