ニライ  染谷學

Nirai by Manabu Someya

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沖縄を中心とした琉球の島々では、海の彼方にニライカニイという別の世界があると信じられてきた。そこからは幸福をもたらす神が訪れると言われているが、一方では死んだ人の魂が向かう場所だとも考えられている。インドネシアには死者を舟の形の棺に入れるところがあり、奄美の与論島では、亡くなった方に「きれいな舟に乗っていきなさい」と声をかけたとも言われている。わたしも海を眺めるとき、そこに自分の魂の行く世界を想ってしまう。
 しかし、この写真群でわたしは、わたしたちの生きているこの世界にニライカナイを見ようとしている。それは、死は生の果てにだけあるのではなく、生と共にあって、あるいは生が死に包まれてあるからだ。南へと続く島を旅しているとそれはことさら強く感じられる。まるで蔓をもつ熱帯の植物のように、生と死は互いに絡み合い溶け合いながら今という時間を作り出している。


染谷學ウェブサイト