このプロジェクトでは私たちのまわりに太陽の自然の力で作られた壮観な世界を探っています。

時に激しく、時に優しく私たちを包んでくれる太陽の光は永遠とも思える時間を旅し、その終着点で陰影の創造美のみならず、そのはざ間に精神世界とも思える存在を感じます。一刻一刻とそよ風や光の動きで変化する自然の手で描かれた作品に魅力を感じます。同じ時刻や天候条件の中でも、同じイメージと存在感は二度捕らえることはできません。

香港で生まれ、神戸やロサンゼルス、東京をベースにして生活を続けてきた私は、常に東洋的感性と西洋的感性の間を行ったり来たりしている。このプロジェクトは自身の内面にまだ眠っているアイデンティティーを探す旅であり、国や地域の文化、精神性を越えた、絶対的な存在を探し続ける旅でもあるのです。

作品の自然な美しさを表現するためにプリントは第９代目人間国宝岩野市兵衛さんの手漉き和紙を使用しています。



セリーン・ウーは横浜在住の写真家。

セリーン・ウー　ウェブサイト