Harvest from the series New Memories 兼子裕代

Harvest from the series New Memories by Hiroyo Kaneko

hiroyokaneko_01.jpg
Harvest #28


hiroyokaneko_02.jpg
Harvest #64


hiroyokaneko_03.jpg
Harvest #10


hiroyokaneko_04.jpg
Harvest #44


hiroyokaneko_05.jpg
Harvest #22


hiroyokaneko_06.jpg
Harvest #17


hiroyokaneko_07.jpeg
Harvest #23


hiroyokaneko_08.jpg
Harvest #19


hiroyokaneko_09.jpg
Harvest #13


hiroyokaneko_11.jpg
Harvest #75


hiroyokaneko_12.jpg
Harvest #74


hiroyokaneko_13.jpg
Harvest #25


hiroyokaneko_14.jpg
Harvest #20


hiroyokaneko_15.jpg
Harvest #58


生まれてから10才まで青森で過ごした。その後、主に東京で生活したのち、アメリカ、サンフランシスコに住まいを移してちょうど10年になる。青森を離れて30年以上たつが、おりにふれその光景を思い出すことが多く、2007年春より青森での撮影を開始した。
 New Memories は人々が日常の中で自然と関わりあう様子を捉えたものである。花見をする人々からはじまり、りんごの収穫、雪かきへと続く。季節の労働や慣習のなかで見せる人の動きや表情に、静かな生のエネルギー、飾り気のないヒューマニティ、日々の生きる希望が表われる。
 子供のころの記憶に導かれながら現在出会う光景を撮影していると、新しい記憶が古い記憶に重なっていく。これらの写真はリアルとファンタジーが混じりあったいくつもの記憶の層によってできていると言えるだろう。さらに観る人の前で新たな経験=記憶が作られることを待っている。
 青森で撮影するとき、私は地元の感覚とよそ者の感覚の両方を合わせ持つ。ここで生まれ育ったものとして人々の生活に寄りながら、外からの視点を導入することで、外部からでも内部からでもない新たな遠近法が生まれる。それにより、ある特定地域、特定の文化がエスニックとしてではなく、観客個々の記憶と経験に交差していくことを願う。



兼子裕代ウェブサイト