六甲山国際フォトフェスティバル2013特集

サイレントハウス  楠哲也

Silent House by Tetsuya Kusu

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私の興味の対象は「現代文明が崩壊、あるいは大きな転換期へと向かっているという前提のなかで、渦中にある人々の振る舞いやその証跡を探し出すこと」です。
私は1995年に阪神・淡路大震災、2004年にスマトラ島沖地震、そして2011年には東日本大震災を、ある時は直接的、ある時は間接的に体験しました。
そのとき実感した「あらゆる事象はいずれ終末を迎える」という現実は、私たちだれもが理解していながらも、日々を生きるために心の奥底へとしまい込みがちな「忌避された真理」でした。
以来、私はそれに気づいていながらも刹那的に今を生きる人々の悲喜や、見えているようで見えていない、敢えて見ようとしていない事象に興味をもち、それらを写真という媒体を通して表出しようと考えました。


楠哲也 ウェブサイト